続・ご近所ジョジョ物語
ポルナレフ編・第2話「驚愕ッ?!」

                       

次の日は、朝から出勤だった。
大学の講義も無かったし、なによりもお姫様に会いに行かねばならない!


ポルナレフ:今日も決まってるぜ…いくら上司に言われたって 
      この髪型だけは、変えられねェ


そういって逆立った髪にくしを通す。
どう言う構造か、くしをいれても崩れない。
ヴィジュアルアーティストもうらやむこのセット力。
と、そんなことはどうでもイイ、出勤出勤〜♪


ポルナレフ:おはようございまーす
   社員:おう、おはよう
ポルナレフ:あ、あれ?
   社員:どうした?
ポルナレフ:お、音羽さんは…
   社員:ああ、これが困ったことにインフルエンザらしいんだ。声も出せないらしい。
ポルナレフ:な…何ぃぃぃぃぃぃ?!


愕然として肩を落とす。
が、仕事はバンバン入ってくる。
気の抜けた顔で仕事をしていると、さすがに社員が心配し出した。


   社員:調子が悪いのか?
ポルナレフ:なんかこう、寒いです…
   社員:お前までインフルエンザってことはないだろうな…
ポルナレフ:大丈夫です…寒いのは心ですから…


そういっておお〜〜〜〜〜〜きな溜息をつく。
その横で社員が溜息をつく。
そうこうするうちに、昼休みになった。
だらりとばかりしていられない。
1時間の休みの間に外食でも行って気分を紛らわそう。


ポルナレフ:やけ食いとも言うな…こりゃ…


愛用のハーレーで表に出る。
だらだらと走らせているうちに、裏通りに出た。
と…


ポルナレフ:…!!!!!!!おおおおおおおおおお!!!


その先に発見したものは!


ポルナレフ:音羽さァァァあん!!!


そう、今まさに車に乗りこもうとしている音羽鈴だったのだ。
と言うより、車に押しこまれている?!
背の高い男が、鈴の体を押している。
その男は、長いロングコートを羽織、不敵な面持ち…
ま…さ…か…
どう見ても、怪しい男だ。


ポルナレフ:誘拐?!まさか!くそ!このやろうっ!
      そうはさせねェ、シルバーチャリオッ!


自分のスタンドを即座に出し、車の運転席側に回った男に切っ先を向ける!
キーーーーーーーーーンッ!!!
と、その剣が弾かれた?!


ポルナレフ:な…ばかな…スタンド使い?!ますます怪しいッ!


そのとき男が振り向いた。
傷を持つ体。幾重にも重なった傷。
これはもう確かだ…!音羽さんがあぶねェッ!

ポルナレフ:この野郎ッスタンド使いか@
  ???:なんだ貴様・・今取り込み中だ、頼むから邪魔をするな!
ポルナレフ:うるせぇ。音羽さんに何するつもりだこの変態!
  ???:ハァ?!?!??!
ポルナレフ:我が名は、J・P・ポルナレフっ!貴様に天誅を下すっ!
  ???:な、なんなんだ?!ちょっと待て・・・うわッ


チャリオッツの剣がまたかわされる。
男のスタンドは、どうやら人形のようだった。
小さな人形がポルナレフの剣を受けとめる。

ポルナレフ:く…なかなかやるな…
  ???:馬鹿野郎!こんなことしてる暇ねェんだ


そういってその男は、さらに攻撃の手を激しくする。
その好きに自分は逃げようと言う寸法らしい。


ポルナレフ:そうはさせねェ!この程度なら俺のほうが早いぜッ!


その攻撃をかわし、のけぞりながら、剣を下から上に振り上げる。
飛び上がっている人形の足に剣が食い込む。


ポルナレフ:逃がすかっ!
  ???:痛ッ!いいかげんにしろ!
      鈴さんの知りあいだかなんだか知らんが、彼女は今病気なんだ!
ポルナレフ:へ?


そそそそ、それってどういうこと?!俺が攻撃している男は
今まさに音羽さんのことを鈴さんと呼んだッ!
知り合い?!こんな男と?!
しかも心配しているような気が…これは一体どう言うこと?!教えて神様
教えてこの世はどう言う風にして作られたのおぉぉぉぉ?!
パニックしそうな(してるような気もしたが)頭をなんとか振り絞って、
その男に問いかける。

ポルナレフ:って……アンタ、誰
  ???:誰…って…名はデーボ…。
ポルナレフ:変態じゃないのか?
  デーボ:へ…変態ッ…って!失礼な…
    鈴:デーボ様は鈴の旦那様ですぅ


なぬうううううう!?だうだじおえかぎくげげげげげ?!
だん…旦那…旦那あああああさまあああああああ?!
なんて言った?今?もう一度言って?!間違いだよね、俺の聞き間違いだよねェ〜?!

  デーボ:馬鹿。無理をするな
ポルナレフ:だ・旦那様・・・・?!
    鈴:あい。


へ…返事した!肯定の返事したァ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!


  デーボ:鈴さん・・・そ、そんな公言するような関係じゃ・・
    鈴:ちなみに結婚はまだですぅ。えへへへへへ
ポルナレフ:が・・・・があああああ
  デーボ:・・?な・・なんだ・・?!
ポルナレフ:ああああああああああああああ!



もう叫び声しか出なかった…
ショックだ…ショックだァァァッァあっァあ
だってこの男だよ?!音羽さんは可憐だよ!?俺は騎士だよ?!
これは何かの間違い、いやでも音羽さん楽しそうだし!
パニックしながら、ハーレーに飛び乗り、ついその場から逃げ出してしまった。
頭の中はフル回転!


ポルナレフ:いやああああああ!俺はどうなっているんだァァァァ
      あれってどう言うこと?!オレは音羽さんに会って、
      誘拐で、男がスタンド使いの上に旦那様?!
      いや違う!そうだ!そんな事があるわけ無い!
      いやでも結婚はしてないって聞いたぞ?!これは、まさか…!!


キッ!と、ハーレーを急停止させる。
そして、今来た方向を見やる。
その目には炎が…ファイヤーが!男の心意気が宿るッ!


ポルナレフ:ダマされているんだ



えらい勘違いを始めたポルナレフ。
波乱の予感…いやもう十分すぎるほど波乱だ…
真相を知っている、世界中の誰ものアゴがはずれるだろうこのポルナレフの発言は、
その世界中の誰にも聞かれることはなかったが。
その宇宙的規模の勘違いを引っさげて、ポルナレフはくるりと向きを変えた。

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