ご近所ジョジョ物語
第5話・時間

                       

こぎれいな部屋の中。
ラバーソールがきょろきょろと見まわしている。


ラバーソール:・・・お・・俺の部屋・・・?!
   DIO:驚いてる暇があったら・・。
ラバーソール:お前がなんかしたのか?!あとで教えろよ、マジで!!
   DIO:やっきになるなよ・・・


床におろされているデーボはすでに意識がない。
鈴はと言うと、茫然自失といったところか。


   DIO:無理もないか・・・テレポーテーションのようなものだしな・・。


デーボの腿を包帯できつくぐるぐる巻きにする。
動脈を締めるようにして、血を止める。
ラバーソールが洗面所とおぼしき所から、何かもって来る。


ラバーソール:これ飲ませとけ。あとは運だめしってヤツだな。
   DIO:これは・・・・・?
ラバーソール:別に・・・ただの薬さ。
   DIO:・・・・・


意味深に言うラバーソール。
とにかくデーボの口にそれを押し込む。
ラバーソールがデーボの喉元をなでている。


   DIO:何をしている・・?
ラバーソール:こうやらないと飲まないんだよ。
       そもそも気を失っているやつに飲ませてんだ。
       気管に入らないようにこうやって・・・のどの筋肉を動かしてやるのさ。
   DIO:そういうものか・・・
     鈴:あの・・・・もうちょっと頭をあげた方がいいです・・。
ラバーソール:・・ん?こうか?
     鈴:はい、それくらいで・・。
ラバーソール:アンタ看護婦かい?
     鈴:以前・・。
ラバーソール:心配すんな。こんなに傷を持つやつが、これくらいで死んだらコトだぜ。
       それに・・後はこいつ次第だ     
     鈴:は・・・はい・・。
ラバーソール:さすがに看護婦をやっていただけあって、気丈だな・・。
   

そうつぶやいてこちらに向き直る。


ラバーソール:さて。さっきのことだけどな・・
   DIO:・・・ああ。
ラバーソール:お前スタンド使いか?
   DIO:・・・・・・!
ラバーソール:そんなカオするなよ、同類だからわかっただけさ。
   DIO:同類・・お前、スタンド使いか・・
ラバーソール:まあな・・・・使い道ねぇけどな


そう言ってまた、にっと笑う。


ラバーソール:ならいいや。
   DIO:え・・?
ラバーソール:でも妙な気分だったぜ。コマ送りみてぇに違う景色が流れてくんだからな・・。
   DIO:やはり、つながらなかったか・・・。
ラバーソール:はっはっは、なんだかわかんねぇけどそう言うことみたいだな。
       でもよ・・
   DIO:なんだ
ラバーソール:ありがとうな
   DIO:何故お前が礼を言う?
ラバーソール:なんとなくだッ。
   DIO:妙なヤツだな・・。


そこまで言って、ふと気付く。
夜明けまで、時間がないことに気付く。


   DIO:・・・しまった・・・・っ
ラバーソール:?・・どうした?
   DIO:夜が明ける・・・
ラバーソール:・・・・時間がないのか?
   DIO:俺自身にな・・・・。
ラバーソール:???俺に出来ることは?
   DIO:いいのか
ラバーソール:死にそうな顔すんなよ。いいからいってみ?
   DIO:暗い部屋を一つ借りたい。
ラバーソール:光が嫌いか・・OK、俺の部屋使えよ。
       日当たり最高に悪くって寒いったらねぇけどな。
   DIO:恩にきる・・・。


部屋を借り、時間がすぎるのを待つ。
鈴はどうやらデーボのそばにつきっきりらしい。
ラバーソールは、ソファーで横になっている。
一人、窓のないくらい部屋のベッドに腰掛ける。
妙な日だった。
妙なヤツばかりだ。
俺の気分まで、妙だ。
疲れた・・・・。今日は・・・・。
ヴァニラアイスは・・・・どうしているだろうか・・・・・・。


ゆっくりと眠りにつく。
なぜか、安心して眠れた。



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