「真君はもう寝たのかね。」
「ああ。良く寝ている、起こさない様にしなきゃな…」

奥の寝室を覗くと、目を閉じて微動だにしない、
ちょっと子供らしくない眠り方の真がいた。
ゆっくりと扉を閉めて、向き直ると居間兼台所が目の前にある。

フローリングにはテーブルが置かれ、
テーブルの4本の足で押さえられる程度の2畳ほどのジュウタンが敷いてある。
そのジュウタンの上に源三郎…俺はオヤッさんと呼んでいるが…が立っている。

「小次郎。ちょっとここへ来い」
「なんでだ」
「おいおい、3年ぶりの再会で邪魔も入らないというのに、随分な物言いだな」
「……まさか…」

オヤッさんの言葉の意味の深い部分に妙な期待を感じて、俺は後ずさった。

「…小次郎。」
「なんだよ」
「こっちへ来いと言っているんだ」
「…分かったよ…」

しぶしぶ近づくと、満足そうに頷いて、俺の腰に手を回してくる。

「オヤッさん…ちょっと」
「なんだね?」
「マジか?」
「大真面目だよ私はいつも。」
「だって、真が…」
「そうだな、子供は眠りが浅い」
「…っ、ちょ…!」

言葉とは裏腹に、やめようとはしないその手が、
向かいあった俺の腰を撫で、後ろの方へ…そのまま尻をなで始める。
オヤッさんとは出会った時にまず初めにコレを教わったから、
そう言うものなのかと思って育てられてきた節はある。
まあそれがちょっと間違っていたと気づくのに、そう時間はかからなかったが。

そんなことを考えていると、ベルトの音がした。

スルリ、と俺のベルトが引きぬかれる。

「縛ってやろうか、小次郎?」
「こ、このままでいいだろ?」
「そうか、では又の機会に研究しておこう」

…しなくていい。

「さぁ、脱ぎなさい」

言われるがままに、俺はそこで衣服をはずした。
真のいる寝室を気にしながら。
こんなところ、見られたら、なにを言われるか…
そもそも、こういうのは誰かに見せる行為じゃない。

「ちょっと傷が増えたか?」
「対したことはないと思うが…そうかな?」
「自分を大事にするんだな…さあ、こっちへ」

オヤッさんは服をつけたまま。これもいつものことだ。
俺だけさらけ出されてて、無防備で。
まるで愛玩動物か何かのようだ。
愛玩、されてることに変わりはないとは思うけれど…

ソファに腰を落としたオヤッさんが、かがんだ俺の頬に手をかけた。

「3年のブランクだ…舌使いが衰えているかもな」
「…知るか」

オヤッさんのベルトをはずして、ズボンの中からソレを引きずり出す。

ごくり。

相変わらず、…えーと、質量が…ある。

俺の頭に添えられたオヤッさんの手が俺を促した。
促されるまま、舌を出して咥えこむ。

「ん…んく」

口内の粘膜て、ソレを包んで締め上げ、のどの奥へ飲みこむ。

「小次郎…自分のモノを自分でするんだ」

命令の口調に、一旦抜いたソレに舌を這わせながら。
自分の手を自分の下半身へと誘導する。
顔が、火照って…熱い。
丁度背を向けた場所に、扉がある。そしてその向こうでは、真が…
自分で握って、ゆっくりと指を動かす。

「…は…っ」

口元に纏わりつく粘液は、オヤッさんの硬く膨らんだ物の先からにじみ出た物。

「…いいぞ、小次郎…」
「ん、んッ…ふ」
「口に出すぞ…」
「ん…」
「飲むんだ」

その言葉と同時に、俺の頭が強く押さえつけられた。
口の中に飛び散る液体。
「ん、く…」
溢れた液が口元を伝って零れる。
目を閉じて、それを飲み下す。
口の中が、ねとねととして、糸を引く。

「ん…」
 
目を落とすと、イッたばかりだと言うのに立ちあがったままのソレ。

「したい、か?」
「……。」
「キッチンのテーブルに手をつくんだ。」
「そ、そんな、真の部屋の真ん前じゃないか」
「お前が声を出さなければ大丈夫だ」
「…無、無茶言うなよ」
「ほう、入れられるとそんなにイイか?」
「……。」

思わず顔が熱くなる。
オヤッさんが俺を覗きこんでニヤリと笑った。

「さあ、小次郎。テーブルはあっちだ。」
「…バックでするのか」
「そうだ。」

よろよろと立ちあがって、キッチンの方へ移動する。
扉は…硬く閉ざされたままだ。

「もっと足を開かなければ入らないぞ」
「ん…こ、これくらい…か?」
「片膝を椅子の上についてみろ」

言われるままにそうしてみて、俺は後悔した。
アソコ、全開。
うわ、と、閉じようとした瞬間。

「…あ、う…!!」

腰を掴んだ手に驚くまもなく。
ねじりこむ様にオヤッさんのモノが入って来た。

「キツイ、な。久しぶりだからか…」
「……っ、ん、も、っと、ゆっくり…」

細かい抜き差しを繰り返しながら、だんだんと奥へと侵入してくる。
自分の中の濡れた肉の感触に、
ゾクっと来て、思わず締めた。
腰をゆっくりと打ちつけて来るのに合わせて、俺の身体が押し上げられる。

「…っは、あ…ッ、や、う…っ」
「声を、出したら拙いんじゃなかったのか?」
「ん、んな…」
「ならば、こうしてヤッたらもっと拙いかね」

そう言うが早いか。

「う、うわ…や、あ…!」

俺の身体は抱き上げられて、身体の中でオヤッさんのモノが捩じれて。
走りぬけた衝撃に咽喉をそらせたら、耳朶をかまれた。
そのまま、舌が耳の中を舐めまわす。
オヤッさんの手が俺の膝を抱えて持ち上げ、俺はオヤッさんの腰の上に座らされる形になった。

「開けられたら大変なことになるな」

扉に向かって、俺の身体は大きく開かれて…
怖くなって、抵抗しようとして腕を掴んだ。

「あ、…ん、っ、う、うううっ」

抵抗むなしく軽い突き上げを食らって腕が震える。
俺の体重のせいで、オヤッさんのモノが俺の直腸奥まで入りきっている。
苦しくて、腰をすこし浮かせようとする…

「隙だらけだぞ小次郎」
「う、ああっ!」

激しくなる突き上げに、思わず声が漏れた。
止めようとしても、唇をかんでも、手で口を塞いでも。
予想しない腰の動きに、悲鳴が上がりそうになるのを
口元を手で強く押さえて止める。

「ん、っふ、んん…っあ!」
「コラコラ、真君がおきてしまうぞ?」
「…んっ、ふぅ…うっ」
「イイか?小次郎…」

耳元に囁く声に、ゾクゾクと背中を駆け上るものがある。
激しい動きを、開いた片手で押さえようとしても、無駄。
抱えられた膝から滑らされた手に、さらけだされた中心部を握られ擦られて。

「ひぃ、ぃッ…!」
「どうした?」
「や、やっ、だ、ッ…っく、あ…」
「私が握っているこれが気持ちイイのか?」

含み笑いが聞こえる。
激しく動く指と手の平の感触に、朦朧とした頭を振るだけ。
そらした顔に息がかかり、唇をなめ取る何かに触れた。
俺の緩く縛った髪が揺れる。
喘いだ咽喉がひどく乾く。
突き刺されて繰り返される抜き差しに、翻弄されて、もう、俺は限界まで…





ふと気づくと。
お湯が降り注いでいた。

「…あれ?」

濡れた髪がまだ温かい。
上から注ぐシャワーの雨を見上げる。

「オヤッさん…?」

俺を覗きこむ源三郎の姿。

「大丈夫か?ちと激しすぎたかね」
「…俺、もしかして」
「気を失っていたよ。」
「…えと…真は…」

オヤッさんが困った様に笑ったから、俺は少々焦った。
マズイことでも起きたのか…?見られたとか。

「イク時にお前の声が高くてな…さすがに焦って口を塞いだんだぞ。」
「…う…お、覚えてない…」
「覚えてないのか?」
「そもそも、オヤッさんが無茶なことをしなければだな!」
「思いださせてやろうか」
「………俺が悪かった」









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