吸う男

妄想壁のある僕が行きついたのは
いつか見た景色じゃなくて
同じ場所なのに
全然違うアナタがいて全然違うベッドがあって。
そして僕は痙攣し始める
止まらない痙攣が止まらない。拒否。

求めていたものと与えられるものは確実に違うもので
それを知っていたから僕は妄想壁があって
同じ場所なのに笑えない僕がいて
僕はいつのまにかどっぷり浸かってしまっていた。

そしてアナタを削り取った。

僕にあったのは夢なんかじゃなくて
ただの妄想だと言う事に気づいた頃
君が砂漠で死んで
僕はそれを忘れて夜に煙草を吸う。
夜に煙草を吸う。
夜に煙草を吸う。

アナタはずっと笑っていて
悲しむ顔は見ないフリしたから見えなかった
僕はずっと笑っていて
悲しむフリをして君を誘惑した

ご免 煙草の煙にしたよ。
全部 煙草の煙にしたよ。
夜に煙草を吸う男
夜に煙になる男