ご近所ジョジョ物語
集結編・第5幕・「終幕?」

                       

その後。


ホルホース:おおおおいっ!電話なってる!電話ッ!
 ミドラー:あーも―こっち手が離せないのよ〜
アレッシー:こらこら、そっちいっちゃ行けませんよ〜


事務所の中は大賑わい。
客と面接をしているのかが、その客の連れてきた子供と遊んでいるのか
まったく分からない状態・・・・
やっとのことでホルホースが受話器を取ると、


  男の声:ラーメンまだ?
ホルホース:ウチはラーメン屋じゃーない―ッ!!!


お約束の電話を切りながら、お客の女性に照れ笑いをする。
綺麗な人だ。
見とれながら話をしていると、
コーヒーを持ってきたミドラーに
ついでに足を踏まれ、息をつめるホルホース。


日常が、開幕していた。



暗転。
雑踏の響き。
ややあって、明転。


   鈴:ああ―――ッ!見てくださいー!馬です!うま―
 

動物園ではしゃぎまわる鈴。
その後ろから困ったようについてくるデーボ。


   鈴:いいですね―こんな所なら鈴も働いてみたいです!
 デーボ:以外と大変なんだぞ?可愛がるだけじゃダメなんだから・・
   鈴:はい!頑張ってください〜!


普段はココで飼育係・・・・
遠いので、通うのが大変だったが、まぁ、似合いの仕事と言えた。
歩いているだけで、動物たちが寄って来る。


   鈴:デーボ様、大人気ですね―
 デーボ:元々ムツゴロウ王国を再現したようなところで生まれたからなぁ・・・
   鈴:お母さんも許してくれてよかったですね!
 デーボ:馬鹿言うな、電話するたびに怒鳴られっぱなしだ。
   鈴:親心ですよ―


まんざらでも無さそうなデーボ。
今日は久々に休みが取れたので、仲良くデートってやつだった。
今までとは違った日常が始まる・・。




暗転
ヴァニラアイスが大騒ぎしている。
 

ヴァニラ:DIO様―!!遅れちゃいますよぉ―ッ!


明転すると、正装したヴァニラアイスが、アパートの扉の前で
しきりにDIOを急かしている。


 DIO:ええい、近所迷惑だろうが、静かにしろ!
ヴァニラ:だって、もう時間が―
 DIO:待たせたな、まだ時間はあるだろうが。・・・お前腕時計上下逆だ
ヴァニラ:わーーーー
 DIO:馬鹿


正装した二人が、今から行こうとしているのは、ホストクラブ。
内輪でお祝いをやろうというのだ。
なんのお祝いかって?


ヴァニラ:でもまさか弟さんに続いてお兄さんまで結婚とはお目出度いですよね―!
 DIO:実際日本では認可されていないからな、形だけと言うことになるが・・・
ヴァニラ:自分の旦那さんがホストクラブで働いてる・・なんて、どう言う心境でしょうね?
 DIO:だがその自分が経営者ってのも、妙なもんじゃないか?


ホストクラブではラバーソールとダービー兄が
お互いの服装で困っていることだろう。
さて、どっちがウエディングドレスを着ることになるやら。


日常とは思えない日常が始まっていた。


終わらない物語、終わらない人生、終わりのない気持ち。
いろんなモノを抱えて、この土地で、生活が続いていく。


ヴァニラ:あ・・・・雪だ


そう言って空を見上げる。
DIOもそれに続く。
音のない空間に、ゆっくりと雪の音がプラスされていく。


そして、幕。


半分開いたまま、閉じない幕。


ヴァニラとDIOがそこから出てきて、会場の扉から出ていく。
これから、ホストクラブへ・・・・・・


<ご近所ジョジョ物語・終幕・・・?>